May 28, 2009

子ども、うたう。

5/16、川越市の教会で行われたチャペルコンサート。

「親子で楽しめる音楽」をテーマに行われたこのイベント、100名を上回る方々が集まってくれた。

第1部、日本フィルの福島氏、赤坂氏による打楽器のステージには圧巻。「叩く」という動作だけでこれほどまで表現が出来るのか。

特に印象に残ったのは、S.ライヒ「ピアノ・フェイズ」のマリンバ連弾演奏。2人がひたすら同じフレーズを叩き続け、一方が少しずつテンポを変えていく。
ただそれだけのことなのに、どんどん世界が変わっていく不思議さ。不安なんだけど、心地良い、そんな感覚。

聖書に出てくる「ヨナの物語」をもとにした絵本に福島氏が曲をつけた、音楽紙芝居も面白かった。
なぜか絵本の朗読をさせていただけることになって、これもすごく楽しい。ラーメンズになったつもりで朗読。

第2部で登場したHands。この日はサポートベーシスト、keisukeのオフィシャルデビューステージ。
福島氏、ヴァイオリンの倉嶋氏をゲストにお迎えして「No Lord, No Life.」が演奏出来たことは、本当に素晴らしい体験だった。
ヴァイオリンの説得力、福島氏が叩いてくれたカホンの音の魅力もさることながら、お二人の演奏からは、自己を主張しようとする意思みたいなものが全くなく、一心に良い音楽を奏でることを喜び、楽しんでいるのを感じられたことが、僕らにとっては財産になったと思う。

「プロは、楽しんでいるんだ。」簡単なことだけど、すごく大事な事。

それと、演奏しながら誰かが一緒に歌ってくれているな、とずっと感じていた。ふと目を下げると、そこには大きな口を開けた子どもたちが。
僕らのCDを買ってくれた友人の子どもたちが、「No Lord, No Life.」を覚えて、一緒に歌ってくれていたのだ。「死んでしまった~」と。

これも嬉しかった。意味なんかよくわからないんだろうが、何かが誰かの心に引っかかったのなら、僕らの音楽はもう「勝ち」だ。

自分の足りなさ、弱さを改めて見せ付けられる部分も多くあったけれど(大体ライブなんてそんなものだけれど)、あのステージに立たせていただいて、感謝。そして忙しい時間を割いてステージを見に来てくださった皆さんに、感謝。